久々のブログ更新になってしまいました。申し訳ありません。本当はもう少し映画を見たいんですが、いましばらくお待ちください。とにかく今はアニメだけでもホメカツしていきたいと思います。
アニメ『ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン』
第十九話『ストレンジャー・ストレンジャー・ザン・フィクション Part1』
2015年、TRIGGER制作のアニメです。ニコニコ動画等の動画配信サイトにて配信されています。
物理書籍版第3巻に収録されているエピソードです。
おおっ! これは!
遂に来てしまいましたね。このアニメイシヨンで描かれている、ニンジャスレイヤー初めての物語『ニンジャスレイヤー ネオサイタマ炎上』編は、このエピソードから遂にクライマックスへと駆け出します。
ということは、いよいよ物語を畳む段階なんですね。長いようで短かった半年間が、遂にその終焉へ走り出そうとしている。道中結構いろんなエピソードを端折ってしまっていますが、まあ、ニンジャスレイヤーの戦いの軌跡はなんとなく皆様にも伝わっていることでしょう。アニメイシヨンでしかこの物語をご覧でない皆様も、是非興味を持ったら物理書籍に手を出していただきたいものです。
さてさて。というわけで、今回はついに、ニンジャスレイヤーとナンシーが協力してラオモト暗殺計画を立てる回なのですが……その計画は冒頭からとんでもないことになってしまいます。
早速その内容を見て行きましょう。
『ボーン・イン・レッド・ブラック』から、実に二年の時が経ちました。センセイと別れ、ユカノと別れ、ヤモトと別れ……様々な出会いと別れを繰り返しながら、数多くのソウカイニンジャを殺してきたニンジャスレイヤー。
しかし、サンシタばかり葬っても仕方がない。その戦いにはいつか決着をつけねばなりません。
ニンジャスレイヤーの目的。そう、妻子の仇を討つこと。フユコとトチノキの死の原因を作ったラオモト・カンを殺し、ふたりを葬ったダークニンジャを殺すこと。
その為の具体的な計画が、ついに動き出します。

作戦は至ってシンプル。「嘘のメールで呼び出し、油断しているところを殺す」。
しかしながら、言うほど簡単ではありません。なにせ相手はあのラオモト、そしてダークニンジャ。ラオモトは非ッ常に用心深い男。多少の嘘じゃ騙されてくれませんし、相当なことがない限りはホームを離れて出てきてくれません。
ですから、嘘のメールも本気の嘘メールじゃないといけませんでした。そのために、ハンドルネーム『YCNAN』……つまりナンシーの力が必要だったのです。
ネオサイタマにある国内2位の生命保険会社、ゴアイサツサマ生命。ラオモトは自身の企業ネコソギ・ファンドに、半年も前からこの企業の買収工作をさせていました。それを知ったふたりは、このゴアイサツサマ生命を乗っ取り罠を仕掛けることで、ラオモトとダークニンジャを葬ることにしたのです。
ナンシーは、非合法ハッキングにより、自らを勝手にこのゴアイサツサマ生命の執行役員としました。そしてラオモトに呼び出しのメールを送ったのです。「ゴアイサツサマ生命本社ビル5階にて、当社買収に関するカンファレンスを行いたい」という意味のメールを。
もう1クオーターばかりカネが必要だろうと思っていたラオモトは、ゴアイサツサマ生命が意外と早く落ちたことにご満悦。間違いなく役員から送られてきているメールですし、疑いなくこの呼び出しに応じることにしたのです。自らの懐刀、ダークニンジャを連れて。
ひょっとしたら、あのLAN直結大好きハッカーニンジャ、ダイダロスが健在ならこれを見破れてたかもしれません。
しかしダイダロスはかの戦いで既に廃人と化し、その精神は完全に崩壊してしまいました。場数を踏み圧倒的に成長したナンシーを破れるハッカーニンジャなど、最早ソウカイヤにはいない。全てが必要な道のりだったのですね。
あとは、約束の場所にフジキドが現れ、圧倒的カラテでダークニンジャを、そしてラオモトを殺すだけ。
全てはフジキドのカラテにかかっている……はずでした。
事件は、作戦決行当日に起こります。



廃映画館を再利用した、ナンシーの本作戦におけるアジト。先程まで作業をしていたナンシーは、ニンジャスレイヤーのサポートのため、少々ニューロンを酷使しすぎていました。これから始まる作戦でウカツをやらかしては大変ですから、少しばかり眠らねば……。

そう思っていた矢先。ナンシーは謎のオートバイを目撃します。
これは妙です。ナンシーはこの場所に人が寄り付かないよう、「マッポの中隊が武装してこの辺で張り込みをしている」という偽の情報を流していたのですから。ある程度以上の組織ならわざわざここに来るはずがない。情報を知らない無軌道ヨタモノなら、あらかじめ仕掛けておいたブービートラップに引っかかっておしまいです。では、あれは?



その正体はすぐに分かります。それはニンジャ。彼の名はバジリスク。かつてはソウカイヤでないニンジャ組織に所属していましたが、現在はヌケニンのフリーニンジャです。そんなニンジャがどうしてナンシーの元へ?

そこにはソウカイニンジャの手引きがありました。
いかにもゲスそうなサンシタニンジャ。彼の名はトラッフルホッグ。最近ソウカイヤに入ったばかりのニュービーニンジャです。そんな下っ端も下っ端みたいなニンジャがこんな作戦を? いえ、違います。実はコイツ、トラッフルホッグの体を乗っ取った別のニンジャなのです。
紹介しましょう、そのニンジャこそ、ソウカイ・シックスゲイツの新たなハッカー担当、ウォーロック。他者の精神を破壊的に乗っ取り、その肉体を意のままに支配するフドウノリウツリ・ジツの使い手です。
なぜシックスゲイツがヌケニンと手を組んでいる?
そう、その理由は『裏切り』。
ニンジャスレイヤーがソウカイニンジャを尋常じゃないくらいのペースで殺しまくったせいで、ソウカイヤは新たな人材を次々投入せざるを得なくなりました。その中には、当然忠誠心の低い者も含まれます。このウォーロックもそのひとり。
ダイダロス亡き後ソウカイヤのハッカー担当となった彼は、自分以上のハッカーが誰もいないのをいいことに、あっという間にソウカイヤの基幹ネットワークに侵入してしまいました。そして、ソウカイヤを真に牛耳るべきは自分だと考えるようになったのです。
彼はこれまでにも、ソウカイヤ乗っ取りに邪魔なダークニンジャを殺す計画を立てたことがありました。
覚えておいででしょうか、恐るべき『デイ・オブ・ザ・ロブスター』の間に挟まれたあの短編エピソード『〜ブロークン・ブレイド』で、ダークニンジャを襲ったニンジャ達。あれもまた、正体を隠したウォーロックが仕向けたモノでした。
しかしまぁ、強いんですよねダークニンジャもラオモトも。そう簡単には殺せない。
そこに、ニンジャスレイヤーとナンシーが立てたこの計画です。これは絶好のチャンス。ウォーロックはこの計画を乗っ取り、ラオモトとダークニンジャを、そしてニンジャスレイヤーを、自らの支配に邪魔な者を全て排除しようという心づもりなのです。



バジリスクの眼光から放たれる『フドウカナシバリ・ジツ』により、ナンシーの体の自由は奪われてしまいます。あのシックスゲイツがひとり、ビホルダーの用いたジツと似たような感じですね。襲い来る絶望。計画の頓挫。一体なぜ? どうして完璧なこの計画がバレた?


その理由は、作戦決行前日に遡ります。
とあるアパート。ウキヨエ絵師のアガタ・マリアは、その元恋人ダイゴから暴力を振るわれていました。


元々マイコセンター(風俗みたいなモノ)で働いていたアガタの下に転がり込んできた彼は、突然怒ったと思ったら次の瞬間泣き出したりする情緒不安定なDV野郎でした。そんな彼から命からがら逃げだし、治安の悪い地域で必死にウキヨエ絵師として生計を立てていたアガタでしたが、異様に執念深いダイゴはアガタを見つけ出し、まさに今そのアパートに乗り込んだところだったのです。なんたるクズか!



しかし、そこに現れた男がありました。
トレンチコートにハンチング帽。彼はアガタの隣人、イチロー・モリタ。その真の名を……フジキド・ケンジ!
一時的なアジトとしてこのアパートの部屋を借りていたフジキドは、戦いで傷ついた体を癒すためのアグラ・メディテーション中、ニンジャ聴力で隣人の危機を察知。ついつい放っとけなくて、助けに入ってしまいます。





DV野郎のダイゴがどれだけ腕っぷしに自信があろうが、それはあくまでカラテ鍛錬も積んでいないモータルの中での話。一瞬にしてボコボコにされ、二度とアガタに近寄らないと誓わされたダイゴは、しめやかに失禁しながらアパートの八階から放り落とされ、生ゴミの上に落下。とんでもないトラウマを刻まれた彼は、そのままどこかへ逃走してしまいました。ワザマエ!

生ゴミを漁るバイオスズメ、デカイ。
そのまま消えてしまおうとしたフジキドでしたが、アガタはそれを引き留めます。まだ恐ろしいから、ほんの少しでもここに残って、自分と話をしてくれないかというんですね。




……いや! 違いますよ皆さん! 違いますからね!
フジキドはねぇ! 決してこの豊満なアガタ=サンとねぇ! 感謝前後したりねぇ! そういうのじゃないんですよ! 絶対ですよ!
なんてったってフジキドの心にはねぇ! 常にフユコとトチノキがいますから! 今は独身でもフジキドにとってそれは不倫にも等しい行為なんですよ精神的に!
というかですねぇ! フジキドが新しい女見つけて幸せに暮らせるような男ならねぇ! とっくに殺忍行為なんてやめてるんですよ! キツいでしょどう考えても、巨大組織を敵に回してニンジャを殺して! そんな生活できるならさっさとやめた方がいいですよ!
こんな血に塗れた生き方しかできなかったのはねぇ! フジキドがねぇ! かつての妻子を忘れて、アガタ=サンとかユカノとかナンシーとか、そういうねぇ! 彼を取り囲む豊満美女とやり直したりできるようなねぇ! そういう、マッポーの世に適応して楽に生きられる男じゃなかったからなんですよ!
だからねぇ! この幕間でそういうことは一切ありません! チャとヤツハシご馳走になりながらお話しただけ! 『ザゼン・アンド・ニンジャ』のスガワラノ老人とおんなじです! よろしいでしょうか! ご理解いただけたでしょうか!
……ハァ、ハァ、何を必死になって否定してんだ私は。すみません、つい。
まあ、とにかくフジキドはまだね、こうやって見ず知らずのモータルを何の見返りもなしに助けられる、そういう人間性、感傷。そういうものを持ってるってコトです。自分がナラクに呑まれ、邪悪な怪物と成り果てぬよう、常にそれを最後の拠り所として、大事に大事にしてるんですね。
ところがですね。今回はこの人間性が仇となった。
ここで騒ぎを起こしたことによって、ニンジャソウル検知能力に長けたソウカイニンジャのトラッフルホッグが、偶然にもニンジャスレイヤーのアジトに気付いてしまうんです。トラッフルホッグは新入りですから、当然これを上に報告。その報告を受けたのが、忠義に篤いダイダロス等のシックスゲイツならまだ良かったでしょう。しかし実際にそれを受け取ったのは、あろうことかソウカイヤ乗っ取りを企むウォーロックだったというわけです。
哀れなトラッフルホッグは、そのまま精神を砕かれ、その肉体をウォーロックに奪われます。ウォーロックはニンジャスレイヤーのUNIXから、今回の計画の全容を奪い取り、ナンシーの居場所を知ったというわけなのです。
おお、フジキドがアガタを助けたせいで。フジキドがナンシーと共に忠誠心の強いニンジャを殺していたせいで。全ての偶然が、フジキドの計画に穴をあけます。それはまるで、フジキドを嘲笑うように。ニンジャの身であるお前が、人間のフリなどするから。復讐と殺戮の怪物が、人助けなどとつまらないことを考えるから。そのインガオホーである。そう言わんばかりに……。

そうとは知らず、フジキドはラオモト&ダークニンジャ殺害計画を進めていきます。
変装してゴアイサツサマ生命に乗り込んだフジキド。いや完璧な変装ですね。これなら普通ニンジャにはとても見えない。ナンシーの手引きで首尾よく建物内に乗り込んだフジキドは、意を決してラオモトの待つはずの部屋に乗り込みます。
しかしそこにあったのは、ラオモトを模った実際チープな人形。しかも、爆弾付き!

一瞬の状況判断で窓から飛び出したフジキドを待っていたのは、四人のソウカイニンジャ!
そう、彼らもソウカイヤにおける自分の地位に不満を抱き今回の計画に参加した、裏切りのソウカイニンジャ達です!

鉄を引き付けるマグネ・ジツの使い手、ワイアード!

油断ならぬボックス・カラテを操るボクサーニンジャ、テンカウント!

背中にガトリングガンを背負った邪悪ニンジャ、ビーハイヴ!

そして、スプリングを装着したゲタを履き、空中から一方的攻撃を仕掛けるモズ・ニンジャクランのソウル憑依者、アルバトロス!
しかも、コイツらの戦法はかなりセコい!
ニンジャの戦いといえばまずアイサツ。これは基本です。アイサツ中は決してお互いに手出ししてはならず、オジギを終えた瞬間から戦いが始まる。もう皆さんもお分かりですね。
ところがこのビーハイヴは、オジギの瞬間、つまり相手の頭部という弱点が完全に露呈された上に回避行動を取りにくくなっているこの瞬間、いきなり背中のガトリングをぶっ放して一方的に相手をネギトロにし「アイサツ前のアンブッシュ」と言い張るというクソみたいな戦法で襲ってくるのです。開いた口が塞がらない、尋常ならざるスゴイ・シツレイ!
それをなんとか回避したフジキドを待ち構えていたアルバトロスは、アンブッシュから一方的にアイサツし、相手のアイサツを聞かないうちにいきなり攻撃するというこれまたシツレイもシツレイなクソ戦法をとります。お互いがアイサツしない限り、イクサを始めてはならないのが絶対の礼儀のハズ! こんなシツレイがまかり通るコイツら、どれだけゲスの集まりか想像に難くないというものです。やはり裏切りクズ野郎の下にはクズしか集まらないのか!
その攻撃を回避したと思ったら、油断ならないカラテを持つテンカウントがフジキドを襲います。その相手をしている間に、アルバトロスは空中から襲ってくるしビーハイヴはガトリングをぶっ放してくるし。そっちを牽制しようとスリケンを投げれば、全てワイアードのマグネ・ジツによって吸い取られてしまう! 徹底的に詰ませてくるんですね。大体もうまず4対1の時点で卑劣なんですよコイツら。これは古事記にはシツレイって書いてませんけど。
ニンジャスレイヤーはこの包囲網をなんとか脱すると、大量のスリケンを投擲しながら路地裏に逃げ込んでいきます。追いかける四人。
……ってオイオイ! 考えナシかよ! お前ら、広い場所で四人同時に攻撃するからはじめてフジキドを相手にできるのに! そんな狭い路地裏に逃げ込まれて、しかもバラバラに追いかけたら、もう死ぬしかないじゃん!
やっぱりこういうトコが出世できなかった原因なんでしょうね。ラオモトの評価も妥当だと思いますよ。

案の定、上を向けばフジキドがいるという状況にもかかわらず、背中のガトリングガンが重すぎて上を向けないためにフジキドを発見できないビーハイヴ。そもそもコイツはクソ卑劣なアンブッシュで敵を屠ってきたサンシタオブサンシタですので、逃がした時点で負けなんですよね。
フジキドはそんなビーハイヴの様子を眺めながら、今この状況の原因に思いを巡らせます。どうして計画がバレていた? ラオモトもダークニンジャもいない。用意されていた爆弾は明らかに自分を殺すためのもの。そして待ち伏せしていたこのニンジャ達……。
おや? 勘のいい皆さんなら気付いたかもしれませんね。ラオモトもダークニンジャも、どうしていなかったんでしょう? 少なくとも直前まで、ラオモトを乗せた家紋タクシーは確実にゴアイサツサマ生命へと向かっていたのに。
そもそもウォーロックの計画は「ニンジャスレイヤーを殺す」ではなく「ニンジャスレイヤーとラオモト、ダークニンジャをまとめて殺す」だったはず。だとしたら、あの場に三者が集い、まとめて吹っ飛ばされていないとおかしいのでは?
……なんだか雲行きが怪しくなってきましたね、ウォーロックの計画も。
しかしフジキドから見れば、今この状況は「自分の計画がラオモトに筒抜けだった」としか見えません。計画が漏れていたとしか。どこから? まさかナンシーが裏切って、ソウカイヤ側に?
有り得ない! フジキドは己の疑心を恥じます。数々の苦境を共に乗り越えた、信頼できるパートナー。それを疑うなどと……。
ならば今やるべきはひとつ。計画がバレた原因をアレコレ考えるのではなく、あの卑劣なサンシタ達に、真のニンジャのイクサを見せる!

……しばらく後。アルバトロスは、ひとり困惑していました。
ワイアードにテンカウント、ビーハイヴ。共にニンジャスレイヤーを殺すはずだった3人と、連絡がつかない。まさか、もうあのカラテモンスターに? だとしたら自分に勝ち目などあるのか? ジャンプして攻撃だけのカラテで……?
そして、ダークニンジャを殺すはずだった別働隊4人。ゼブラ。クイックサンド。バタフライ。ストーンゴーレム。アイツらは無事にダークニンジャを屠れたのか?

ネオサイタマの死神の出現により、結論が出ます。3人の仲間達は死んだ。別働隊については考える必要ナシ。なぜなら、これから自分も死ぬから。
必死の抵抗も空しく、アルバトロスはフジキドのイクサをこれまで幾度も支えてきたドウグ社製のフックロープによって敗北。



骸骨めいた月が笑う中、計画の全容を掴むため、ネオサイタマの死神のインタビューが始まった……!

いやはや、今回は結構アニメイシヨンらしさ盛り沢山な内容でしたね。
スタッフの皆さん、ナンシー出演時はどうしてもネタに走らないと気が済まないようです。時間にして30秒くらい延々と首絞めてましたね。『〜タヌキ』Part1の冒頭、コトダマ空間で永遠に静止するふたりを思い起こさせる尺の引き伸ばしっぷりでした。
そして苦しむナンシーを映し続けるねっとりとしたカメラワーク。






どーですか、この多彩な苦しみ方。ナンシーとかアサリとかヤモトとか、女の子をいじめる時妙に輝く作画。きっとアレです、トリガースタッフには女の子をいじめて楽しむ変態がいるに違いありません。
というかこれは、『女性が出る回は異様に作画を頑張る』という特徴にも通じてますよね。ナンシーだけじゃなくて、今回はアガタ=サンという美女も登場している。しかも執拗に殴られる。やっぱりスタッフは変態じゃないか。

いや、非常にこう。薄幸の美女感の良く出ているキャラ造形ですよね。しかも豊満ですからね。これは助けたくなる。無論フジキドが豊満に釣られたわけじゃありませんよ。断じて違います。ええ。違いますとも。
アガタ=サン出演シーンでは例のFLASH作画にならなかったことからも、スタッフの女性キャラに対するガチさが分かろうというものですね。いつも本気出せよって話なんですけどね。
でもいい加減皆さんも、あのFLASH作画に慣れたんじゃないかしらと思います。もうそろそろ終盤ですしね。
どうでした? 今回のフジキド対裏切り四人衆。やってることはFLASHなのに、フジキドが突入するまで結構普通に「うわぁ! ニンジャスレイヤーがピンチだ!」って思いませんでした? やっぱ人間慣れるというか、あの表現から熱いイクサを読み取れるようになるモンですね。
というか、やっぱりただFLASH動かしてるだけじゃないんですよ。要所要所で普通にアニメしてるカットを挟むことによって、紙人形が動いてるだけにも見えるこのバトルが、ビュンビュン動いてるように見えだす。FLASHすりゃウケるだろ〜と思ってるワケじゃなくて、FLASHしながらも迫真バトルシーンにするにはどうすりゃいいのか、ちゃんと考えながら細かい工夫をしてるんですよね。今回の戦闘シーンはそれがかなりいい感じに出ていたと思います。
そしてこういうトコでは省エネしておいて、「そこかよ!」というところでやたら力を入れていたりする。
見てくださいコレ。

ほんの一瞬映るだけの、ラオモト人形の横から見た図です。絶対こんな細かい機械描写いらないでしょう。どう考えてもスタッフの趣味全開じゃないですか。何やってんですかスタッフ。
やっぱ、「美女をトコトン描き込みたい!」とか「女の子の苦しんでる様子に力を入れたい!」とか「ロボットの機構をガツッと描きたい!」とか、アニメーターの方々のこだわりたい部分にガチで力を入れられる楽しい職場にするには、今のアニメ制作環境じゃ苦しいんでしょうね。毎週毎週締め切りに向けてガーッと描きまくらなきゃ間に合わない。だから描き込みたいトコも我慢して、多少作画が崩壊しようと手を抜けるところは抜いて、まあ、いくらなんでもなトコは円盤出すときに修正しよう! と。そうじゃないとやっていけないんでしょうね。
多分仕事してて楽しいんじゃないかなシヨンのスタッフは。すごく思います。あえて全体を省エネモードにすることで、こういう細かい、やりたいトコに時間をかけられて。いいなぁ。
しかもただ手を抜いてるだけじゃなくて、『手抜きに本気を出している』。皆さんも感じませんか? インフェルノコップで開発したFLASH動かすワザを、より実践的に用いるにはどうすればいいか、上で書いたみたいに、常に考えて工夫しながらやってるんですよね。
今回の話は、全体的に「シヨンの特徴を詰め合わせた、ひとつの到達点」ではないかと強く感じるところです。
ザッケンナコラー! スワンソングとかの方がちゃんとアニメしてただろっコラー! と言われたらその通りなんですけど、そうじゃなくてですね。アニメしてるかどうかじゃなくて、「ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン」してたかどうかっていう話がしたいんです私は。
FLASHとアニメを交えたバトルシーン。実写大爆発。美女及び美女がいじめられているシーンへの露骨な力の入れ方。話が最低限伝わるような調理法。かと思ったら、視聴者のツッコミ待ちとしか思えない尺の取り方、間の取り方。FLASHの面白味を理解した上で、省エネを笑いや興奮に変える工夫。変な部分への異様な作画のこだわり。どれを取っても、今までこのアニメがやって来たことがギュッと詰まっています。
あ、やっぱりただふざけてるわけじゃなかったんだな、と、非常に安心して、楽しく見ることのできた回でした。アガタ=サンも美人だったし。いいですよねアガタ=サン。
さぁ、ラオモト&ダークニンジャ殺害計画は頓挫し、ナンシーはウォーロックらに囚われてしまいました。
フジキドはナンシーを助けることができるのか?
ラオモトは、ダークニンジャは今どうしているのか?
フドウカナシバリの使い手、バジリスクの実力やいかに?
気になることだらけですね。楽しみに次回を待ちましょう。
それでは、次回のホメカツをお楽しみに!
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