2015年08月07日

アニメ『がっこうぐらし!』第5話をホメる!

どうも、黒道です。
「今期はアニメでも見るかぁ」と思って見始めたアニメ達ですが、気付けばそろそろ半分おしまいってことになろうとしてるんですね。
映画は一回見ると永遠に残るって感じがするんですけど、アニメはなぜか「あなたもそのうち行ってしまうのね」という気持ちにさせられます。なんででしょう、映画は一回が特別な体験だけど、アニメは毎週来るのが当たり前になって習慣になっちゃうから、別れ難いんでしょうかね。

というわけで、昨晩公開されたあのアニメを。

アニメ『がっこうぐらし!』
第5話『であい』




2015年、海法紀光、千葉サドル原作のアニメーションです。アニメーション制作Lerche。

ショッピングモールに閉じ込められ、友人であるけいも、偶然知り合ったワンチャンである太郎丸もどこかへ行き、とうとうひとりぼっちになってしまったみーくん。そして、物資の補給のため、ショッピングモールを訪れていた学園生活部。今回はどう考えてもこの二者が出会う物語ですね。
後に4人と1匹の学園生活部になることが明らかになってる『スターウォーズ』形式なモンですから、ぶっちゃけた話結末は分かるんですけど、でもやっぱり緊張しちゃいます。会えるよね? そして、コレはホントに分からないんですけど、圭ちゃんはどうなってしまうんでしょうか?
ドキドキしながら、本編を見て行きましょう。

学園生活部は、遂にショッピングモールへ辿り着きました。
服やCD、消耗品。普段は手に入らないアイテムを探し、束の間テンションアップの4人。「3人だよ」なんて野暮なツッコミはナシですよ。
地下の食品売り場を攻め、腐っていない缶詰等の食料を狙うくるみを待っていたのは、どこからか現れたワンチャン、太郎丸。噛まれゾンビ犬になっていないことを確認した一行は、このワンチャンを拾っていくことにします。

愉快なお供も加わり、命がけの楽しい遠足部隊はモールの最上階へ到着。その途端、突然太郎丸が吠えだします。まるで4人に何かを伝えようとするかのように。
まさか、太郎丸の飼い主が、生存者がいるのでは? 一行は、生存者探しへ乗り出します。が、音がする方向を辿った結果、一行が『出会って』しまったのは……!
否定しようのないショッキングな光景が、容赦なくゆきを追い立てます。フラッシュバックする記憶。姿を現そうとする本当の世界。襲い来る現実に、ゆきは――?

一方その頃。圭と太郎丸、心の支えをふたつも失ってしまった美紀の精神は、限界に達していました。
孤独。退屈。いつ襲ってくるか分からないゾンビへの恐怖。ゾンビが蔓延る外への恐怖。ここにいるのは耐えられないし、圭のように出ていくのはもっと耐えられない。
そんな中、外から確かに聞こえた人の声、足音。
ただ生きていればいいの? ……いいワケない!
美紀は、その精神に残された最後の力を振り絞り、声の方へ、外へ出る決意をします……!

果たして、学園生活部と美紀は『出会う』ことができるのか!?



というような感じのお話だったのですけれども。
今回はここまで5話のうち、最もガチな回でしたね。なんてったって命がけの遠足してますから、当然と言えば当然なんですけれども。
いや、やはり4話までやらなかったことを一気にやりましたからね。こう、結構クるものがありましたよ。追い詰められたみーくんが叫んだり、ゆきが現実に耐えきれなくなったり、お姉さんと振る舞おうとするりーさんがその態度を崩してしまいそうになったり、くるみちゃんが死亡フラグを建築したり。ゾンビ系ならやりそうなことを一気に詰め込んでくれました。
しかも、この状況でもきちんと日常パートをやってくれる。まさか水着回まで見られるとは。やはりりーさんはデカかった。しかも緊張感を損なわないよう、前半にキチンと詰めて、後半はシリアスめにシメていく。第2話や第3話のような「シリアス→日常」だと口直しができて後味が良くなるんですが、今回のような「日常→シリアス」は、前半で弾みをつけて後半一気に滑っていく、という王道の構成ですよね。こういう回にはやはり、こういう構成がよく似合います。
制作サイドの悪趣味さもここぞとばかりに光ってましたね。映画館のイベントとか、ピアノを弾くゾンビとか! グッドです。

特にねぇ、やっぱり今話について語らなきゃならんだろうことは、追い詰められたゆきについてですよね。
窓ガラスガシャガシャのビルを見ようが、崩壊したモールを見ようが、ワイワイめぐねえとはしゃいでいるゆき。ゾンビがその辺をうろついていようと、その存在を完全に無視するゆき。荒廃した売り場には一切ツッコまず、めぐねえへのプレゼントを吟味するゆき。無意識のうちに現実認識を歪める彼女のストレス回避力は大したものです。
しかし、回避できない状況というのはどうしても訪れます。たとえば、大量のゾンビが、明確な害意を持ってこちらへ向かってくるような時。このような場合、ゆきの精神側も「これは現実見ないとマズイ」とフィルターを外してしまうみたいですが、まあ、耐えきれるワケないんですよね。
前回くるみは「最近ゆきは調子がいい」と言っていましたが、そりゃつまり「調子が悪い」時もあるってわけで。調子が悪い時のゆきは、きっとこんな感じなんでしょう。受け入れ難い現実が一気に流れ込み、あの日の悪夢がありありと蘇る。すべて受け止めきれない彼女は、ただ茫然としてしまう。彼女が偽りの世界を構築し、その心を安定させるまでは、もっとヤバい反応があったかもしれません……大変だったでしょう、くるみもりーさんも。

こういうストレスに直面した人間の描写って、全く無い方がウソっぽいんで要るっちゃ要るんですよね。
でも、制作サイドは、それがキツくなりすぎないよう……つまり、視聴者のストレスになりすぎないよう、非常に繊細な配慮をしていると思います。
だって、イヤでしょ? 毎回毎回ゆきがパニック起こして、くるみがゾンビ見てへたり込んで、りーさんが冷静さを失って、みーくんが必死で叫んでるみたいなアニメだったら、皆さんここまで追いかけてます?
何の配慮も無い人がこのアニメ作ったら、30分永遠に女の子達がギャーギャー泣き喚いてるアニメになっててもおかしくないですよ。ゾンビモノなんだからパニック起こしてナンボだろ! みたいな人が作ったら。
それを楽しめる人ばっかりならいいですけど、多分制作サイドがこのアニメを売りたい相手は、そういう層じゃないってことでしょう。だからこそ、ダークな側面と楽しい日常生活生活の側面のバランスを上手にとり、どちらかに偏り過ぎない、ストレスをかけ過ぎない展開を心掛けている。

私がこのアニメに注目してるの、そういうところもあるんですよ、前に書きましたっけ。
あのですね、このテの作品、人々がみっともなくパニック起こす展開が「必要悪」だと思われてる風潮があると思うんですよね。非日常的な出来事に追い詰められてるんだから、そりゃストレスから四六時中大騒ぎしてたって当たり前だろ、って。
見てる側、ハッキリ言ってイラつくじゃないですか。「さっきからこいつ叫んでばっかで足手まといでしかねぇじゃねぇか」「いつまでも泣いてんじゃねぇようるせぇな」「なんでそんなワケ分かんねえ行動取るんだよ、いくら冷静じゃなくなってたとしてもだろ」みたいな。
それでも多くの場合、「ま、でもこのテの作品ってこういうモノよね」ってある程度諦めちゃうと思うんですね。作る側も見る側も、お約束、という言葉に縛られて。

ところが、このアニメはどうやらそうではない。
「ゾンビが出てくるからって、常に誰か泣き叫んでなきゃいけないわけじゃないんだよ」「いっつもストレスからパニック起こしてなくても」「イライラから仲間同士喧嘩ばっかしてなくてもいいんだよ」「登場人物の冷静さを欠いたワケ分かんない行動で無理矢理話を進めなくてもいいんだよ」と、このアニメは我々に語りかけているように思うんですね。
つまり、「お約束に囚われる必要は無いんだよ」と。
これはかなり重要な提言だと思いますね。今までお約束とされていた展開が無くても面白くできると証明されれば、作る側はそれに頼らないお話作りを模索できる。見ている側も、ストレスフルな展開を「まあ、そういうもんだよなぁ」と無理矢理我慢する必要がなくなる。いいことづくめです。

今回確かにこのアニメ、上に挙げたようなこと大体やったんですよ。
みーくんは悲痛な叫びを上げるし、くるみはいらんことしてゾンビを大量に解き放つし、ゆきは一時的狂気に陥るし、周りの制止を無視してゾンビの群れに飛び込んでいくし。
でも逆に言えば、お約束をこの1話にガッ! と集約してしまった、って見方もできると思うんです。ハイ、君たちが見ないと落ち着かないようなモンは見せたぞ! と。
しかもその見せ方も、かなり配慮がありましたよね。みーくんが叫んだのはたった2回。それも、最初と最後とかなり間が空けてあり、真ん中には日常パートも挟んである。くるみも、ミスってからの対応はかなり合理的でテキパキしています。ゆきも現実認識が崩れたからといって「うーうーうー」とか唸り声を上げまくるタイプの鬱陶しい狂人としては描かれていない。お約束をひと通りやっても、視聴者の楽しい視聴に何らストレスを与えるものじゃなかったんじゃないかなと感じますが、どうでしょう。

というか、いつもはストレス少なめで見せてくれるからこそ、クライマックスシーンにおけるゆきの非合理的な行動も「おぉ、ゆきはいつもあんなだけど、いざって時は現実世界を直視できるし、人の為に動ける女の子なんだなぁ」と受け止められるんだと思います。
毎回ゆきが非合理的な行動で皆を危険に巻き込むキャラだったらと考えてみて下さいよ。「まーたコイツは何もできないくせにうーうー言いながら出しゃばるのか、結局周りに助けてもらって、殺した方がいいんじゃねぇか」となるでしょ。
そうじゃないからこそ、彼女のムーブメントが映えるワケですよ。普段はなんだかんだ周りに迷惑かけまい、自分の身も必要以上の危険には晒すまいとしている子が、自分がどうとかそういうコト考えず、ただ目の前の人を助けたい一心で飛び出すから価値があるんです。すごいバランスの上で成り立ってる作品だなぁと思わされますね。

さて、難しい話はこのくらいにして、今回分かったことを少しまとめていきましょうか。
ゾンビの習性、結構ハッキリと語られた部分が多かったですね。ゾンビは何もない時、基本的には生前の習慣を繰り返す。学校に来るゾンビは生前学校に通っていたし、会社にゾンビがいるなら生前その会社に通っていた人。夜には家に帰って、家でうーうー唸ってるのかもわかりません。
それから、階段が苦手。確かに上るのキツそうですもんね、足引きずってるのに。無論獲物を前にすれば多少の階段気にせず襲い掛かるみたいですが、用事もないのに上ったり下りたりすることは、あんまりしたがらないと。なるほど。学園生活部が校舎の上階を生活の場にしているっぽいの、合理的な判断なんですね。
それから聴覚が意外と強いみたいですね。ドア開けただけで一斉に反応してクルッと振り向くし。みーくんがいる部屋を感知して襲ってきたのも、彼女の生活音を察知してだと思われます。防犯ブザーが鳴った時、りーさんに襲い掛かるんじゃなくて完全に動きが停止しちゃったの、アレも耳が良すぎることの弊害かもわかりませんね。うるさすぎて目の前の獲物よりもそっちを優先しちゃうし、どこから音が鳴ってるのか理解できなかったのかも。

そして恐らくですが、現実めぐねえ、ゾンビ化してますね。
もうお気付きの方も多いでしょうが、ゆきがみーくんを助けようとするシーン、一瞬回想が挟まりますよね。ゆきの思い出したくない記憶の中でも最上級のモノみたいで、ハッキリとは描写されませんでしたが。ゾンビの群れの中に、左腕を怪我した状態で立っていた、あの人は……色合い的に間違いないと思いますけどね。
それに、3話で登場した現実めぐねえ、確か片腕に傷があったように記憶しております。こりゃもう確定なんじゃないでしょうか。
だとすると、第3話ラストシーンで何かを書き続けていためぐねえは、生前の「遺書を書く」行為を死んでからも続けるという、なんとも皮肉なゾンビと化している可能性が高いですね。今話にしても、ゆきがあの状況で、何もできるわけないのに飛び出したのは、めぐねえの死を目の前にして何もできなかった後悔によるものなのかも……と考えると、非常に切ないものがあります。

そうすると謎も増えますね。
めぐねえゾンビには文章書くだけの知性があるのか? ってのはひとつあるでしょう。くるみの先輩の例を見るに、「噛まれる→ゾンビ化」の潜伏期間はそう長くありません。長めに見積もったって1時間後にはめでたくゾンビ化でしょう。発症までに個人差があるとか、めぐねえには謎の抗体があるとか、そういう可能性はまあ、無きにしも非ずですが。
現在のところ、ゾンビが会話できるとか、生きた人間と意思疎通を図ろうとするとか、生前の記憶を完全な形で有しているとか、そういう描写はありません。文章を書けるゾンビがいたとしたら、かなりの知性派ってことになります。あるいは文章なんかとっくに書けてなくて、単にペンを紙の上で走らせてるだけって説もありますね。最後、謎の場所で書き物してためぐねえゾンビが何を書いてたか、明確には描写されてませんし。
めぐねえゾンビがどんな経緯であの場所にいるのか、っていうのもデカい問題です。あの謎の場所、多分校内のどこかなんでしょうが、学園生活部メンバーが閉じ込めたんでしょうか。それとも、ゾンビ化を悟っためぐねえが、自ら閉じこもったんでしょうか。そんな「外に出ないぞ!」って意志だけでなんとかなるもんなんですかねゾンビ化後の行動って?
そもそも職員室で遺書書いてたのはいつだよ、って話もあります。あの時点でもう後ろ髪が無いし、ゾンビ化後では? という気もしますが、ゾンビ化してるならバリケード内であろう職員室にそのまま置いとくのも妙ですし、「状況が落ち着いてきた」のにめぐねえが大量のゾンビに囲まれ噛まれるってどうなってるんだって感じもしますし。じゃあゾンビ化前? うーん、じゃあ後ろ髪はどうしたのよ。幻想めぐねえに後ろ髪があるってことは、ゆきにとってのめぐねえは「後ろ髪がある人」ってことじゃないのかしら。
う〜む。めぐねえゾンビ化に関する経緯は、本編での説明を待つしかないかもしれませんね……。

あ、謎は他にもあります。
第4話では夕方に出発していた車が、第5話では昼間にモールへ到着している。これはなぜでしょう。一晩かけて辿り着くほど遠い場所にあるわけじゃないと思うんですが。
ひょっとしたら車中泊だったんでしょうか。そう考えるとまあ、一応の辻褄は合いますね。ゾンビは夜おうちへ帰ってしまうはずなので、ゾンビの数が減りだし、なおかつ暗闇からのアンブッシュに警戒しなくていい夕方に出発。そのまましばらく車を走らせたら、一旦ゾンビが少なそうな場所で車を停めて、一晩おやすみ。ゾンビは動かないモノや音を立てないモノ、光を発さないモノには鈍感みたいですから、案外車中泊は合理的な選択かもしれません。
そんなことができるなら、夜の間にもっと遠くへ車飛ばして助けを求めに行くとかは……とか考えなくもないですが、それもう学園生活部じゃなくて遠足部ですし、まず『確実に救いがある』という状況じゃなかったらよした方がいいですよねそんなの。
ガソリンだって無限に手に入るわけじゃないんです。もしこの災害の規模が広かったら、下手すると映画『ミスト』のラスト手前みたいに、動かなくなった車の中に閉じ込められて絶望……ってことになっちゃうかもしれない。遭難した時もあっちこっちウロウロするより、その場で助けを待った方が合理的なのだと言いますし。学校はとりあえず電気もあるし、水道もあるし、シャワーもあるし、バリケードもあるし、お布団もあるし、お野菜もある。ガソリンと食料探しながら車中泊生活永遠繰り返し、っていうよりは確実に快適です。
一日でも長く生き延びると考えたら、何か致命的な出来事が起こるまでは学校にいた方が絶対いいでしょうね。その『致命的な出来事』が怖いですけど……。

そしてもちろん、けいがどうなったかも気になります。
前回の私の予想『ゾンビ化したけいが出現』はハズレだったみたいですが、オープニング映像は……その、遂に変わってしまいましたね。尋常じゃなく不穏であります。ゾンビになったと確定はできないにしても、ハッキリ言って車ナシじゃ外に出ても即死でしょう。あえてぼかしてある辺り何かありそうですが……?
みーくんも、けいの生存を信じるなら「私は生存者の人に助けられてがっこうぐらし始めます」ってどっかに記したりした方がいいですよね。けいが万が一戻ってきた時「あれ、美紀がいない……まさか……」ってなったら可哀想ですし。
いずれにせよ、ここで死体となって登場しなかったということは、彼女の出番はまだあると考えた方が自然でしょう。生きて、それもまともな精神状態での再登場だといいですね……。



さーて。多くの謎、多くの挑戦がありますが、果たしてこの勢いで最後まで突っ走れるのか『がっこうぐらし!』。大変楽しみです。
次回のサブタイトルは『ようこそ』。うーん、「みーくん、学園生活部へようこそ!」ってことでしょうか。余計な存在をようこそしてなかったらいいんですが。とにかく次週を待ちましょう。



それでは、次回のホメカツをお楽しみに!

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posted by 黒道蟲太郎 at 08:50| Comment(0) | アニメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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