2015年05月28日

映画『戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 劇場版・序章 真説・四谷怪談 お岩の呪い』をホメる!

どうも、黒道です。
とうとうこのシリーズも折り返し地点。どんどんホメカツしていきたいと思います。

映画『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』
『劇場版・序章 真説・四谷怪談 お岩の呪い』




2013年制作、白石晃士監督のホラー作品です。
劇場版・序章とありますが、これはDVD作品ですね。

お岩さん! 遂に日本ホラー界の大御所が来ましたね。……大御所といえば河童もそうか。でもなんかお岩さんの方が貫録ありません?
お岩さんをネタにした作品をつくる時は、お祓いをしないと呪われるということで有名なお岩さん。
果たしてこの呪いが、工藤達にどんな影響を与えるのか……。

『File-04』収録からしばらく後。
工藤に呼び出された市川と田代は、『コワすぎ!』再始動の知らせを受けます。
というのも、前回『File-04』で起きたことがあまりにも衝撃的過ぎて、『コワすぎ!』シリーズは一旦ストップしてたんですね。そりゃもう、工藤ですら嫌になったって言うんですから相当なモンです。
それでもケジメとして『File-04』を完成させ、世に送り出した工藤。
これが予想外の展開に。なんと、作中世界において、『コワすぎ!』が史上初『異世界を映した映像』としてクッソ売れるんですね。もう、その内容に世間は騒然としてるらしいです。数も売れるしレンタルショップでの回転率もよく、結構金も入ってきたと。あ、あの世界の人達大丈夫かな……。

市川や田代も、映像を改めて見て絶句します。
いや、実の所彼らは覚えてなかったんですよ、自分達が『異世界』に行ったってコト。そこの記憶だけすっぽり抜け落ちてた。そしてあの日の出来事を思い出したくなかったから、映像も全然確認していなかったと。それでその日『File-04』を見て、一気に記憶が戻ってきた。確かに自分達は異世界に行ったのだと。

異世界とは何なのか、もっと知りたい。
工藤の過去とこの件の繋がりを、もっと知りたい。

そして何より、もっとDVDを売って大儲けし、この事務所の借金を無くしたい!

すげぇ俗っぽい理由から、このプロジェクトは再始動するのでありました。

今回の投稿映像は、なんと映画。低予算で作られた青春映画に、幽霊が映り込んでいるというのです。

問題のシーンを早速確認する取材班。それは、昔懐かしいガングロっぽいメイクをした顔テカテカの女の子の背後。確かに腫れあがった女の顔めいたモノが映り込んでいます。
その正体は、あの四谷怪談で有名な『お岩』ではないかと推測されました。
実はこの映画の中に、一瞬だけお岩の名前が出てくるシーンがあるんですね。しかも、明らかに彼女を馬鹿にするような文脈で。本筋と全然関係ないんですけど。監督も「本筋じゃないからまあいいよね……」みたいな感じで完全にスルーしてたらしいんですが、これがどうやらマズかった。

このシーンを撮影した後、キャストのひとりである青年の性格が突如豹変。バイト先から金を盗んだ挙句「犯行時刻は映画の撮影だったから俺じゃない」と嘘までついて結局警察にパクられてしまったそうです。元々真面目な性格で、こんなコトする奴だとは考えづらいそう。
更に、さっきの顔テカテカの女の子、江見が音信不通になり、映画の撮影を続行できない状態にあるのだといいます。

しかも。この映像に映っていたのはそれだけじゃありませんでした。
よく見てみますと、ほんの一瞬だけ、工藤達が見た『異世界』の景色に似たモノが映り込んでいるんですね。
これは明らかに怪異、そして『異世界』絡みの事件。そう確信した工藤は、取材班と共に、音信不通となった江見の家を訪ねるわけです。

両親がいない江見は、ひとりで実家に住んでいます。そしてこの家がまたどう見ても普通じゃない。窓という窓をアルミホイルやらチラシやらで覆って、更にガムテープやらビニール紐やらぶら下げた謎のヒラヒラで家を守っている。明らかに異常者の家です。
しかも表面に貼られた紙の一枚に描かれているのは……あの『呪いの飾り物』の絵? ちょうど『口裂け女』も似たような絵を描いていた……一体どんな関連が?

工藤は調査のため、あろうことか市川に家の玄関をノックさせます。『震える幽霊』の時といい、やっぱり正体が分かってない相手は工藤も怖いみたいです。それでも出てこない江見に、工藤は「苦しいんだろ!? 出て来いよ!」と何やら青春映画めいた声かけ。注意する市川には「じゃあ他に誰が助けになれんだよじゃあ!」と逆ギレ。助けたい思いはあるのか……。

そうこうしているうちに江見が出てきますが、彼女はどう見てもあの顔テカリ女とは思えない変貌を遂げていました。真っ白でツヤの無い肌、ボサボサの髪の毛、そして、布で覆われた右目
彼女は、初対面のはずの工藤に対して呪いの言葉を吐き始めます。
「お前が消えろ……お前のせいだ……お前が消えろ……人殺し……」
さ、流石の工藤も人は殺してないだろ……と信じたい。最初は困惑していた工藤も、あんまりしつこいので「殺してねえよ馬鹿野郎!」とブチギレ。狂人相手にそこまで言わんでも――と思っていたら、江見、なんと包丁持って一行を追い回し始めたじゃありませんか。
工藤の男女平等パンチが炸裂したおかげでなんとかなりましたが、危ないところでした。完全にヤバい人になっちゃってます、江見。

しかしながら、コトはもう「危ないところだった」じゃ済まないところに来てしまっていました。
もうお気付きでしょうか。この『コワすぎ!』自体が、『お岩を扱う作品』であることに。
そう、工藤達は、うっかりお祓いもせずに取材を始めてしまっていたのです。次なる取材場所で撮影されていた映像を確認すると、明らかにおかしなモノが映っています。そればかりじゃありません。このおかしなモノ、明らかに市川を狙っているのです。工藤じゃないのかよ! 悪いの大体工藤なんだから工藤にしてあげてよ!

今更お祓いをしても最早手遅れ。市川は右目に明らかな異常を感じ始めます。このままだと市川は、あの江見みたいにヤバイ人になっちゃうのでは?
そこで取材班が頼ったのは、なんか怪しいビジネスの人みたいな学者さんに紹介してもらった霊能力者……その名を、宇龍院道玄
煙草を吸いながら人の話を聞き、工藤に対して「異常だよ! 異常!」と言い放つ等、あまりの態度悪さに「何なんだアイツ!」と工藤もブチギレ寸前。まあ、これに関してはぶっちゃけ同族嫌悪だろうと言いたいですね。
「インチキだったら俺がアイツボコボコにぶちのめしてさぁ、手足も全部ブチ折ってさぁ、な? 金も全部返してもらうからな! 『コワすぎ!』のDVDだってさぁ、1000本くらい買ってもらうよ!」

暴力男工藤とはいえ、ここまで他人に敵意を向けたのは初めてなのでは……。

さあ、一体このお祓い、どうなってしまうのか!? 市川の運命は!?
そして、江見はもうあのままなのか!? 異世界の謎は解けるのか!?


というような話がこの『劇場版・序』なわけであります。

いや、コワすぎ!見てるとね、毎回思うわけですよ「これホントにホラーか!?」って。
いえ別にdisってるわけじゃないんですよ。大体全くホラーしてないわけじゃないですしね、毎回ちゃんとヒエッってなるシーンはあるんですよ。ただそれ以上に強い何かの存在を感じるという話で。
で、その「それ以上に強い何か」が今回何かっていうと……あの、見当違いだったらアレなんですけど、王道を往く少年漫画的な雰囲気ですよね。

今回ですね、工藤と市川の関係がすごく良く描かれてるんですよ。
いっつも市川に暴力暴言ばっか振るう工藤。私確か前もここで書きましたよね、「投稿者の手柄はホメるくせに一番自分の下で働いてる市川は殴ってばっかり!」みたいな。その工藤がですね、ちゃんと感謝するシーンがあるんですよ、市川に。
実は『File-04』で、工藤は一回市川に助けてもらってるんですよね。そのことについて、いきなり感謝の言葉を述べるんですよ、あの工藤が。それどころか「次お前に何かあったら俺が助けるから」とまで約束してくれるんです。

それに市川、工藤によく反抗するようになったんですよね。『File-02』の時はあらゆる無茶振りに「……はい」で応えていたのに、今回は少し危険そうなコトやる素振りを見せただけで「そんなコトしたら大変ですよ!」と工藤に怒る(止められるとは言ってない)。二人の関係性に少しずつ変化が出ていることが分かります。
工藤が市川を心配する描写が増えたのも注目ポイントですね。龍玄による除霊の最中、普通じゃない状態に陥った市川に何度も工藤が駆け寄ろうとしては「じっとしてろォ!」って龍玄に怒られてるんですよ。元々スタッフのことどうでもいいって思ってたわけじゃ全然ないでしょうけど、こういう描写が増えてきたのは、何か意図がありそうですよね。
……いや、別に工藤と市川の恋愛関係みたいな感じではナイかな? とは思うんですけど。ふたりの雰囲気が「主人公とヒロイン」然としてたな、というのは確実に感じます。

個人的に笑ったのは、目に異常が出始めた時の市川と工藤のやり取り。
「これで失明とかしたら責任とってもらいますからね」と言う市川に対し、工藤は「どうやって?」とぶっきらぼうに返します。これ構図としてはアニメとかマンガの「責任とってよね」じゃないですか完全に。で、ちょっとだけ期待させておいて、市川の解答。

「……まぁ、お金で」

資本主義だった! 責任はカネで! 資本主義です!
それきり工藤も市川も無言で、変な空気のまま次のシーンに移行するんですが、どう考えても監督そういった作品にもお詳しいですよね。

更に言えば新キャラ道玄も、いわば工藤の相棒ポジションっぽい。
工藤も最初はあまりの態度悪さにムチャクチャ言ってるんですけど、見てると段々息が合ってきてるんですよね。元々態度が悪いのはお互い様ですし、態度が悪いけど仕事にマジメなのも一緒ですし。
終盤、再び江見の家を訪れる時、完全に喧嘩しながらも共に歩んできた仲間みたいになってますもんね。
そしてそんな中何が起きても変わらず「うわっ!? えっ!? えっ!? 今、今! そこに!」って言ってびっくりしてる田代の変わらなさには癒されます。

更に少年漫画っぽいなと思わされるのは、過去の協力者が工藤達に再び手を貸してくれるシーン。
たとえば、工藤おなじみの『あの武器』の強化イベントがあるんですよね。今まで馴染みの武器が強化されるって完全にアツい展開じゃないですか。特撮で言うと新フォームですよ。しかも「世界を救え!」って言われるんですよ、その強化してくれた人から。完全に特撮や燃えアニメの終盤じゃないですか。
そして『異世界』の脅威が再び牙をむいた時、工藤に手を貸してくれるのはやっぱり過去作の登場人物なんです。その身を挺して、『異世界』と戦う工藤を支えてくれるんですよね。
過去の縁が集まり主人公を導き、そしてヒロインを助ける力となる! 『エヴァンゲリオン』のオマージュだというラストシーン、胸に何か熱いモノがこみあげてきます。これ、今回が最終章でもおかしくないレベルでしょ!

圧倒的満足感が得られた今作なのですが、これまだ『序章』なんですよね。今回は初めて明確に「次回へ続く」のヒキがあります。心強い相棒・道玄も加わって、世界の謎、そして工藤の謎に迫る旅はまだまだ続く……って、やっぱりホラーの皮を被った少年漫画じゃないか!

さあ、劇場版はどんな内容になっているのか! 今から楽しみで仕方ありません。
(関係ないですけど、作中世界で『コワすぎ!』が売れる程、映像のエフェクトが派手になっていくの、「あ、工藤が自由にできる予算が増えたんだろうな」って笑っちゃいます。映画版ではどんなところに予算が使われてるのかな、そこも楽しみですね)
引き続き、ホメカツにお付き合いくださいね。



それでは、次回のホメカツをお楽しみに!

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posted by 黒道蟲太郎 at 15:55| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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